アクアリウムでは、魚の排泄物や残ったエサが分解され、最終的に「硝酸塩」という物質が水槽内に蓄積していきます。この硝酸塩は、ろ過フィルターのバクテリアだけでは完全に分解することができません。
蓄積した硝酸塩が増えすぎると、水のpHが低下して酸性に傾いたり、魚の免疫力が落ちて病気の原因になったりします。これを物理的に取り除き、新しい水で薄めるために「水換え」は欠かせない作業です。
一般的な目安は「1週間に1回、全体の1/3程度」の換水です。水槽が立ち上がって間もない時期や、魚の数が多い場合は、さらに頻度を増やす必要があります。
一度に半分以上の水を換えてしまうと、水質や水温が急激に変化する「水ショック」を魚が起こすリスクがあります。基本的には少量を定期的に換えるのが、生体にとって最も負担の少ない方法です。
水道水に含まれる塩素(カルキ)は魚のエラを傷めるため、必ず中和剤(カルキ抜き)を使用して無害化しましょう。バケツに汲んだ水に規定量の中和剤を入れ、よくかき混ぜるだけで準備完了です。
また、新しく追加する水の温度は、水槽の温度と±1度以内になるよう調整してください。冬場は給湯器のぬるま湯を使うか、ヒーターで温めてから注ぐのが理想的です。
まず、作業中に空焚きや故障を防ぐため、ヒーターとフィルターの電源を切ります。次に、専用のサイフォンポンプを使用して、底砂に溜まったゴミと一緒に古い水を吸い出しましょう。
水を抜いたら、準備しておいた新しい水を静かに注ぎ込みます。レイアウトが崩れないよう、手や皿などで水流を和らげながら注ぐのがコツです。最後に全ての電源を入れ直し、生体に異常がないか確認して終了です。
水槽のサイズによって、1/3の量が何リットルになるかは異なります。計算機などを使って「水槽の幅(cm) × 奥行(cm) × 高さ(cm) ÷ 1000」で総容量(リットル)を算出しましょう。
例えば60cm規格水槽(60×30×36)なら総容量は約65リットルなので、1回あたりの換水量は約20リットル前後が目安となります。あらかじめ必要な水量を把握しておくことで、作業がよりスムーズになります。
はい、必要です。有害な硝酸塩は目に見えません。水が透明でも蓄積している可能性があるため、定期的なスケジュールを守って換水することをおすすめします。
足し水は蒸発した分を補うだけなので、蓄積した有害物質を排出することはできません。長期的な飼育には、必ず古い水を抜いて新しい水を入れる作業が必要です。
水温ショックや水質変化によるストレスの可能性があります。まずは水温を確認し、エアレーションを強めるなどして様子を見てください。次回からはよりゆっくりと水を注ぐようにしましょう。